約10か月間通っていた同友会大学が無事に終わり、残るは卒業式のみとなりました。
最終課題だった卒業論文も期限内に提出出来たので、せっかくなので共有します。
改めて、自社の方向性が明確になりました。ありがとうございました。
第14期 同友会大学 卒業論文
同友会大学で何を学び、どう生きるか
~激変する内外情勢と中小企業の未来を拓く私たちの役割・課題~
株式会社イベント21 中野愛一郎
同友会大学では内外の情勢や立ち位置や考え方など、客観的に広げる事と深める事を学べた。そのうえで、地域=国や、未来を良く出来る主体的な人を育てる環境づくりが経営者の役割。
全ての人を生かし、リーダーシップを持つ人づくりこそ、you happy, we happy!理念を掲げる我が社の存在意義なのだ。
今までの日本経済は、大企業に依存してきた中小企業という意識であり、立ち位置だった。
しかし現代のグローバル経済の観点で見ると、地域循環型経済になっていない中で、このまま大企業に任せているだけでは日本は良くなっていかない事に気付く中小企業が増えてきた。
今ほど中小企業が自立への進化を求められている時代は無い。
地域をより良くするのが中小企業の役割。その守るべき地域という領域が、県境を越え、日本や世界という広い視点で地域を捉える事で、地域=日本を良くしていく強さを主体者意識を持って纏う事が、今の中小企業には求められている。
自社でしか出来ない文化やトレンドを外に向けて発信していく事が大事。イベント21でいえば、海外対応が出来る中で、webによる情報発信力という強みを活かして、国内の実態経済を強くする為に、地域への価値の再配分をサポートするようなサービスを生み出す。
地域経済の方向性を変えていくような文化型グローバリゼーションサービスを創造し、地域循環を行える基盤企業になる。パートナーとして育ち合う社員と共に。
大企業の真似事をそのまま中小企業がするのではなく、しかし今まで通り思考停止の状態で大企業の領域は大企業に任せておけばいいという依存でもない。大企業を否定するのでもなく、中小企業だからと最初から諦めるのでもない。
我々中小企業経営者は、中小企業の精神性を持ちながら、大企業の出来る事も担える存在に、挑むべきだと思う。つまりは、自主だ。
日本経済における中小企業の発展方向としては、ローカリズムを目指す。
本質が続いていく企業がブランドになっていく。規格化・標準化・大量生産の「文明」から、個性・多様性の「文化」へシフト(というか原点回帰)し、全ての人にとって「私だけの満足」を追求する事で大企業との差別化を図る。
効率化のみを追求するのではなく、全ての人を生かす意識。文明ではなく、文化的ローカリズムの、最大化だ。
全ての働く人のニーズに答えられるワークスタイルの創出と、全てのお客様のニーズに答えられるサービスを行い、新しい強さを持った中小企業の精神性を高める。
情勢や背景、環境、財務によって内外の変化や立ち位置を客観的に把握する事で己を知る。やはり一番大切にすべきは、人なのだ。
人を生かす為に、社員と理念を共有する。
根である理念は、見えないからこそ明文化して、理念に基づいた方針、計画を伝え、社員一人ひとりとベクトル(共通の価値観)を合わせる必要がある。
何のために生まれてきたのかを知り、自らの経営(仕事)姿勢を揺るがない状態にまで確立する。
そして経営者が本音で向き合う事で信頼感や危機感を共有して深く繋がり、社員の人生とご縁を尊重し、社員が本当の人生の目標を見つけられる人を活かす経営を行いながら、共に育ち合い、全員が意見を言い合える企業文化を創り、共に個人の夢を会社の夢を合わせて、全ての人が成長し、自信や喜びや感謝を持ちながら、会社を発展させていく。
つまり、民主だ。
全員が主体的に広い視野を持って成長し、全員の力を合わせる事の出来るような、高い自主性が伴った民主的経営を大切にしている企業が一番強い。
企業が人を育てればいいのだ。物凄いパワーを人はみんな持っているのだから。
子育てとは子供に生きる力を持たせてあげる事。つまり社員教育とは、社員に豊かに、力強く、そして優しく生きる力を持たせてあげる事だ。
だからこそ、学び続ける事がどれだけの力になるのかを気付ける関わり方を、経営者は行う必要がある。
人が育つ為には、育つ喜びや必要性に気付ける場、途中でくじけないようにフォロー出来る周りの仲間達、そして成長を実感し続けられるように挑戦出来る環境が必要に思う。
仕事とは生き方だ。仕事と生き方は別物ではなく、同じだ。だから自分がどんな生き方をしたいのかを考える。自分で自分を認められるように、カッコ良くありたい。そんな仕事をしよう。
そして学ぶ喜びに気付いてもらいたい。働く事で誰かのお役に立つ喜びを知ってもらいたい。
人に対する優しさが、人として一番大事。そして誰か守るという事が、人として本当に大事。
全社員が、心からそう言えるような企業文化にしていく。みんなで一緒に本物の学びを共有出来る事をしていく。
「自分達だってやれる。負けていたのは気持ちだった」という事に気付ける機会を増やし、こういった視点でリーダーシップを持って関われるリーダーを増やしていきたい。
言ったか言わなかったかではなく、その気にさせたかどうかが大事。
気付いてもらう為には、場を用意したうえで、もっと経営者や幹部社員が腹をくくり、全社員と本音で向き合い、深く繋がる必要がある。
否定的な事実から肯定的な芽生えを持たないと、自分と立場や背景や価値観の違う存在とは繋がれないからだ。
「遅れてでも、よく来たね」と言えるように相手の背景を知る。環境を知る努力をする。
そして、「子供を捉える5つの理解」の一つ、自己決定の原理「あなたはどうしたい?」という問いかけを大切にして関わる。
大企業と中小企業、グローバリゼーションとローカリゼーション、外と内、強さと優しさ。人と語らい、文化を食べる。守ると育てる。全て一方に固執するのではなく、両輪でまわす必要がある。
繋がる事で地域や中小企業は大きな個となれる。
人と人を繋げる事が本業であるイベント事業として、実力ある中小企業であるイベント21経営者として、そして中小企業憲章を推進する同友会のリーダーとして、その繋がりの場を創造するリーダーシップをイベント21がもっともっと担っていく必要がある。
全ての人の力を合わせる。つまり、連帯だ。
一人でも多くの人と人を繋げ、一社でも多くの人を生かす経営を行う企業を地域に増やし、地域循環する事で日本を元気にし、そして最終的には日本(ローカリゼーション)から世界(グローバリゼーション)を逆に元気に出来る基盤の存在となる。
労働基準法第一条を踏まえ、貧困とは、物質的、そして心と環境によるものであるとし、つまり経営者は責任を持って、全社員は主体性を持って全員で物心両面の幸せを追求すれば、大企業に負けない会社を創れるし、希望の持てる人や国を創れる。
you happy, we happy!を理念に掲げる我が社だからこそ、You happy(三方良しのhappy!)を追求し、利益を出して、we happy!(物心両面のhappy!)を実現出来る人財を生み出す会社づくりを目指します。
それが自主(文化型ローカリズムを最大化して全ての人を良くする責任を持った主体者となること)、
民主(強く優しく、全ての人と共に育ち合い、全ての人を生かすこと)、
連帯(本音で関わり繋がるリーダーシップを持って全ての人の力を共有して合わせること)の精神を持って生きる、中野愛一郎の志です。
ありがとうございました。