日本のカッコ良さと、僕のルーツ。
僕は日本が大好きで、この国をもっともっと元気にしたいと思っているのですが、今日は僕がなぜ日本をこんなに好きなのか、そのルーツをお話ししたいと思います。
僕は18歳、19歳と日本をヒッチハイクで二周した事があるのですが、その時に五感で感じたのは日本ってなんて素晴らしい国なんだろうという事です。
僕の右手親指から日本全国150台の車に停まっていただき、沢山の方達との一期一会がありました。
コンビニで車停めて、「ちょっと待っとき!」と言いながら店に入っていって、ご飯買ってきてくれたり、一緒にレストラン連れて行ってもらったり、お家に泊まらせてもらったり、一緒に遊びに行ったり。そんな出来事が毎日ありました。
もうね、めっちゃ優しいんですよ皆さん。老若男女、会う人会う人全員が。大人の皆さんには沢山の話を聞かせてもらい語り合いましたし、同年代の若者達とは一緒に遊んで楽しい時間を共有しました。
10代の頃、夏休みに。日本ってどんなんやろう?自分の目で見てみたいな。というちょっとした好奇心で旅に出るわけですが、僕にとっては本当に人生を変える経験になったのです。日本中で僕は沢山の愛をいただきました。
ずっと、世界はこんなにも広いのに、自分の世界(生活圏内)は半径30kmもないというのが物凄くもったいない気がしていたのです。旅に出て自分の世界がいっきに広がったように思います。
そして海外に出て、外からこの国を見た時に、更に日本の良さに気付きます。
旅の中で出会った異国の友達に、自分の国を説明する時に、全然話せない事にビックリしました。僕は全く日本を知らなかった事に気付くんです。日本に帰ってきて速攻で近所の裏千家茶道の先生をネットで探して電話しました。
「実は僕、海外放浪の旅から帰ってきたばかりなのですが、日本人として日本の事をもっと勉強したいんです。僕に伝統文化の茶道教えてください!」
僕の先生は上品で可愛らしいおばさまなのですが、本当に素敵な方で、笑いながら「どうぞいらしてください」と言ってくださいました。
そして茶室に入った時の空間の素晴らしさに息を飲みます。侘びと寂びの世界観が宇宙のように広がっていました。
茶道の稽古は普段着でやるのですが、僕は着物も体得したかったので、わざわざ着付けの教科書を買って、汗だくなりながら一時間かけて袴姿になってから毎週稽古に行ってました。
でも一年ぐらい経つと5分ぐらいで着れるようになってるんですよね。習慣って凄いなと思いました。
元々は男の嗜みだった茶の湯ですが、今や95%女性の世界です。そんな中、髭面の若造が袴姿で一人混じって和文化を学んでいたのですが、先生や先輩方に可愛がっていただき、色々なところに連れていってもらいました。お茶会とか、料亭とか、美術館とか、和菓子屋さんとか、寺院とか。
元々旅先のヨーロッパで建築物や文化に興味が出て美術館巡りしていたのもあり、そういう文化的な事は好きだったのですが、日本文化の良さを知る凄く良い経験になりました。
茶道ってお茶の点て方だけじゃなくて、掛け軸の禅語とか、香とか、花とか、茶器とか、和菓子、文化のしきたりや着物、歴史、所作。日本の素晴らしい様々な事、そして日本の精神を学べるのです。
まぁ語れるほど僕は全然出来てないので恐縮ですが、僕のお茶の先生が毎年地域の方達に向けて桜のお茶会をしているのですが、僕もお点前で行った時に、カナダの友人達を招いておもてなし出来た時は凄く嬉しかったですね。
桜がひらひら舞っている中で袴姿の旅人が、旅で出会った異国の友達に抹茶を点てて、茶筅の音が境内に響いてるんです。めっちゃ喜んでくれましたからね~。日本は本当にカッコ良いって言ってくれました。これがやりたかったんですよ僕は^^
後は、中学校の茶道部に、放課後、先輩達と共にお茶の先生としてお茶を教えに行かせてもらってました。ちょうど東欧の留学生の女の子が居てたので、袴姿で英語で茶道の説明しながら日本の伝統文化を教えて交流出来たのも、本当に良い思い出です。めっちゃ楽しかった。
そんな感じで、世界へ旅に出て、日本に戻ってきてはお金を貯めながら日本を楽しみ、そしてお金が貯まったらまた外国へ旅に出る。本当に自由に好きな事をしていた時に、父が倒れて他界し、僕は倒産寸前の会社を引き継ぎ、経営者になるのです。そこからは経営者の物語が始まり、今にいたります。
旅で見た発展途上国の現状を知った事、事業を通じて社会に関われるのを知った事、沢山の素晴らしい経営者と出会った事、リーダーとして家族の住む地域に貢献する大切さを知った事、恩送りという先人達への感謝の気持ちに気付いた事。
今まで僕が生きてきて、一生懸命やってきた全ての事が、この国を好きになる事に繋がっていたのです。そしてそんなルーツを持ちながらも、今も現在進行形で日本をもっと好きになれる環境に居る。本当にありがたいと思います。
日本をもっと元気にしたい。もっと恩返ししたい。純粋にそう思う。そう思える自分で居れるのが嬉しい。それは、僕の周りにはいつも素晴らしい大人達や先輩達、仲間達、後輩達がいてくれたから。
だからこれからも事業や社会貢献活動を通じてこの世界にhappy!を生み出せるように、社員達や仲間達と力を合わせて一生懸命頑張っていきたいと思います。いつもありがとうございます。